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賃貸経営のリスク② 建物の維持管理に関するリスク編

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賃貸経営のリスクとして建物の維持管理があります。
この章では、とくに老朽化した建物に関して実例を交えて書かせていただきます。

相続した「賃貸住宅の管理」をお願いされるケースがよくあります。
築年数が浅かったり、名のあるハウスメーカーの建物などは大きな問題は少ないのですが、
築年数が経つにつれ建物も劣化していきます。ご自身で住まわれてる場合は被害はご自身に帰ってくるのでご自身のペースで補修などをすれば良いのですが、賃貸住宅経営の場合賃料をいただく商いですので放置はできません。

人が生きるための3大要素でもある衣食住の「住」を提供する商いですので、入居者が普通に暮らせる環境を提供する義務が発生するのです。
法律用語で言うと「使用収益させる義務」(民放601条)と言います。

建物の構造や水回りの劣化などによる対応はまた別の機会に書かせていただきますが、ここでは法令に基づく問題にフォーカスし、築30年を超えた8階建て鉄骨賃貸マンションを相続した家主さんの事例を書かせていただきます。

まずは消防設備について。
賃貸住宅は規模によって項目は異なりますが、消防設備について消防署に届け出を行うる義務があります。

この8階建て建物は規模からいうと、「防火責任者」を置き半年に一度計器類の検査。年に一度最寄りの消防署に消防点検の届け出をする建物でした。
弊社が管理委託を受けてから消防点検をしたところ以下の不具合が発覚しました。
①「消火栓」の水圧が非常に低く機能しないこと。
②「避難ハシゴ」の不具合。
③「消火器」の未設置及び期限切れ

③の消火器に関しては交換するだけで良いものの、「消火栓」の不具合と「避難ハシゴ」の不具合は重症でした。
消火栓の不具合とは水道は通っているものの水圧が低く、もし火災が発生していた時は家主にとってはとても大きな問題になっていたことと思います。
「避難ハシゴ」の不具合も、鉄製でサビていて用をたせない状態であったり、ハシゴのボルトが接合されてなくハシゴの体を果たしていない箇所もあり、上記同様火災があった際は家主さんに大きな責任が生じるところでした。

本物件に関しては賃料収入も大きく「大規模修繕」計画を新たにご提案させていただき実施したことで、入居率もほぼ100%近くを誇る優良物件として収益を生み続けています。

賃貸住宅(アパート・マンション)の管理についてご相談ある方はお気軽どうぞ。

株式会社ティーズプランニング
代表取締役 竹本勇二
info@ts-plan.net

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